古武術整体(活法)稽古

いよいよ、古武術の裏技といわれる活法の稽古を始めることに。

活法は言わば整体の源流で、古武術で相手を制する殺法とともに、
戦場において、傷ついた体は一瞬でも早く動かせる状態に戻す必要から生まれた。

すぐに戦えなくても逃げる体は必要で、すぐに治らなくても動ける体が必要。

また、活法には「治す」という概念がなく、
動けるようになることで、結果的に「治ってしまうもの」と考える。

今日は初日という事もあり、早めに稽古場へ。
そこは何と、先生のご自宅。
殆ど荷物を置いていない6畳のリビングにマットを敷いた道場だ。

先生は白髪で、60歳を超えていて、
右からの攻撃を受けてか、鼻が左に曲がり少し潰れている。
口調は優しいが眼光は鋭く、身体に隙がない。

緊張のまま自己紹介と入会手続きを終え、早速稽古に移る。

先生と私のマンツーマン。

まずは骨盤の調整法。
腸骨稜の高さを診、高い方が脚が外旋しているという。
肩幅に足を開いて自然に立つと、なるほど、確かに足先が外に向いている。
立位で前屈動作を用いて調整。
ほんの1~2分で腸骨稜の高さも、足先の向きも整ってしまった。
凄い。

私の場合は骨盤変位が少ししかなく、腰痛にまで発展していないので
直ぐに調整ができたが、立位で調整できないほど変位を起こしている場合は
仰臥位での調整が必要になる。

 


仰臥位で足先の外旋を検査。
更に横臥位で筋力検査。変位がある方は力が入りづらい。
再び仰臥位で調整を行う。

 


調整後は直ぐに手を離さず、調整したエネルギーを保存するため、
面から線、線から点と徐々に手を離していく。
調整後は必ず深呼吸。


再び仰臥位での検査と、横臥位での筋力検査。
変位が整い、筋力もバランスがとれた。
この間3分ほど。
凄い。

そうこうしているうちに、先輩が2名いらっしゃる。
内心ほっとしながら自己紹介。

Hさんは鍼灸師、Sさんは整体師として働いている、
現役のプロだ。

先輩お二人にとっては復習となる骨盤調整の稽古。
三人で順番に練習する。

次に、膝裏の拘縮を取る技。
膝裏も腰痛に関係がある部位だ。

その後、私が五十肩気味ということで、
簡単な調整法を2つ教えて頂く。

どの技も、短時間で直ぐに動きが良くなる。
これが活法だ。

最後に、先生が行っている気功のやり方を
教えて頂き、無事初回の稽古が終了。

あっという間の2時間だった。
緊張と、慣れない床での施術に疲労が襲ってくる。

今日は活法の世界を垣間見て、その素晴らしい効果を実感する事ができた。

実際に自分の施術にどう取り入れるか。
少し工夫が必要だ。
その為には、習った技を熟練する必要がある。

次回の稽古が楽しみです。
ありがとうございます。